第7回 採用の決め手となるポイント⑥-社風との合致-

よく、「いい人材なんだけど、ちょっとうちに合わないんだよね」という話を聞きます。
能力や技術はあっても、「社風に合わない」と思われてしまうことでチャンスを失うのはとても残念なことですね。
今回は、「社風に合っている」と思わせることがテーマです。

◆◆さまざまな社風◆◆

現代社会におけるビジネスのあり方が様々に変化する中で、企業もそれぞれの「色」すなわち「個性」を打ち出し始めました。それらは同業他社との差別化を目指す企業の「アピール」であり、また社員が存分に能力を発揮できる環境づくりというねらいもあります。

例えば、社員からの新しいアイディアを積極的に受けいれる企業があります。社歴やポジションにかかわらず、「意見があったらどんどん提案して欲しい」と社員に対してメッセージを送っているのです。

社員の積極的行動を求めているこのような企業の面接を受ける際には、自分の意見をはっきり述べることができるあなたを見せなければ、面接官に「社風と合わない」と判断されてしまいます。

会社によっては、業務の性質上、静かな雰囲気の人、細かい作業ができる人を求めるところもあります。

あなたが面接を受ける企業がどのような社風なのか、どんなタイプの人材を求めているのか、面接の前に知っておくことも重要なポイントです。

◆◆どのように社風についての情報を仕入れるか◆◆

あなたが面接を受けようとしている企業がどのような社風であるか、できる限りの情報を仕入れましょう。
あなた自身が公開しないためにも必要なことです。

情報収集の方法はつぎのような方法でしょう。

情報収集 方法1 インターネット

インターネットの会社ホームページへアクセスして、「トップのメッセージ」「募集要項」にはかならず目を通してみましょう。そこの企業が大事にしたいものや、企業風土がわかります。

情報収集 方法2 就職イベント

時間があったら、就職イベントにでむいて、そこの企業の人にいろいろ聞いてみましょう。

「仕事をする上で一番大事にしていることはなんですか?」
「どんな新入社員がかわいがられますか」
「失敗をしたときにどうやって立ち直りましたか」
「尊敬できる先輩はいますか」

まるであなたが面接官みたいですが、上手に質問できると社風を知るだけではなく、面接の練習にもなりますね。

情報収集 方法3 斡旋会社のコンサルタント

人材斡旋会社からの紹介を使おうとするならば、コンサルタントの皆さんに聞いてみましょう。いろいろな情報を持っています。あなたにあった社風かどうかのアドバイスももらえるかもしれません。

◆◆一般的に企業が好むタイプとは?◆◆

企業がそれぞれの社風を持っているのと同じく、好む人材のタイプもさまざまです。
次の3つは、最近「こんな人材が欲しい」とよく耳にするタイプをあげてみました。

  1. 自律した人材 (Self-disciplined)
  2. 発信型の人材 (アイディアを積極的に提案する)
  3. 人的なネットワーク作りが上手な人材

以上、7回に分けて「採用の決め手となるポイント」について解説してきました。

このほか、「面接で聞かれる内容」「面接の流れ」「面接での話し方と態度」「成功するためのちっとしたアイデア」について知りたい方は、コンサルタントに相談してください。

田辺 康広(たなべ やすひろ) SOLAC Corporation 代表 www.solac.net

第6回 採用の決め手となる-コミュニケーション能力5つのポイント

◆◆コミュニケーション能力とは?◆◆

ビジネスで、コミュニケーションをスムーズに行うということはとても大切なことです。

社内での「報告・連絡」、「お客さまとの電話応対」、「ミーティングで自分の意見を述べる」
など、様々な場面があります。
コミュニケーション能力とは、これらを上手に行なう能力です。

あなたが高いコミュニケーション能力を持っているかどうか、企業は面接で必ずチェックします。
例えば、「話の聞き方」についてのチェックはつぎのようなポイントです。

ポイント①

人が話す時に、手を止めて、話し手の方を向き、あいづちをうって、「聞いていますよ」というメッセージを送ることができるか。

ポイント②

途中で話しをさえぎったりせず、最後まで聞けるか。
「話を聞く」ということは、相手に「話をさせる」ということです。相手が話をしやすい状況を作れる人は「聞く」スキルが優れていると言えます。

次に、あなたが話をする時のチェックポイントです。

ポイント③

相手が理解しているかどうかなどおかまいなしに一方的に話していないか。

人は、相手の表情やうなずき方に注意を払うことで、相手がどれくらい自分の話を理解しているのかを知ることができるのです。「どうもあまり分かっていないようだ」と思ったら、ゆっくり話したり、分かりにくいことは別の言葉に置き換えたりします。このように相手の理解を促す工夫ができる人は「話す」スキルが高いと言えます。

コミュニケーションの目的は、情報や考えを受け取ったり伝えたりすることですね。
論理的に話すだけではなく、お互いの気持ちまで伝え合えるコミュニケーションができる人材を企業は選ぶようになりました。

そのためのちょっとしたワークをお教えしましょう。

【ワーク4】言葉以外の道具をどれだけ使いこなすか

コミュニケーションに必要なのは、言葉だけではありません。声のトーンや顔の表情が、たくさんの情報をつたえています。
例えば、電話で話しているときに、相手に「怒っているの?」と言われた経験はありませんか?自分では怒っているつもりはないのに、声のトーンで誤解されてしまったのです。 
面接のときに、「私はとても明るいと言われます」と言葉では言っていても、低い声でしかも無表情で話していたとしたら、面接官はどんな判断をするでしょうか。
実は、考えや気持ちを正確に伝えていくために、声や表情はたいへん重要なはたらきをしています。

アルバート・メラビアンという学者の実験レポートでは、言葉(7%)+声(38%)+表情(55%)という伝達力であるという結果が示されました。

「そんなつもりじゃなかったのに」とメールで誤解されたことはありませんか?言葉そのものの伝達力では足りないからなのです。

普段、顔を合わせたコミュニケーションなら十分伝わるものも、表情を使えない電話、表情も声も使えないメール、とだんだん伝わりにくくなりますね。(メールで絵文字を使うのは55%をカバーしようとしているのでしょうね)

さあ、これから「相手に伝わる声」「相手に伝わる表情」を意識したコミュニケーションを始めてみましょう。1週間もするとだいぶ上手になりますよ。

田辺 康広(たなべ やすひろ) SOLAC Corporation 代表 www.solac.net

第5回 採用の決め手となるポイント④-気の利かせ方-

◆◆気が利く人とは?◆◆

「よく気がつく」とか、「よく気がまわる」人というのは周りから好印象を持たれます。例えば、ポストオフィスに出かけるときに、「ついでに何か出してくるものはありませんか?」と同僚に言える人です。
相手が何を望んでいるか、どこまで望んでいるかを常に気にすることができる人です。

レストランで、お客様がメニューを見ながら注文に迷っているとします。あなたなら何と言って声をかけますか?「何がおいしいのですか?」と聞かれて、「メニューにでています」とそっけなく答えては、お客様はまた迷ってしまいます。
「今日は、オムライスと和風スパゲティがよく出ていますよ」とお客様に言うことで、なににしようか迷っていた自分の背中を押されたように、気持ちがラクになるでしょう。

このように、相手が迷ったり困ったりしている気持ちをつかみ、自分に何ができるかを考えることができる人は、「気が利く」と言われます。特にサービスにかかわる仕事では、お客様の気持ちを理解し、「何をしてあげられるか」ということを常に考える姿勢が求められます。

◆◆気が利くあなたをアピール◆◆

「私は気が利きます」ということを、面接官にどのようにアピールすればよいのでしょうか。

セールスポイントを聞かれたときに、「私はよく、『気が利く』と言われます。例えば、前の職場で、こんなことがありました・・・」と、具体的に経験の中から話すことが効果的です。
要は、「この人と一緒に仕事がしたい」と思わせることが大切なのです。

企業は、仕事を任せたときに、それに関連することで、プラスαの提案や問題発見をしてくれる気の利く人を期待しています。「自分に何ができるのか」ということを常に意識している人は、企業にとってとても頼もしいのです。

さあ、あなたは気が利く方ですか?周りの人に一度聞いてみてはいかがでしょう。「気が利く」と言われた人は、どんな行為がそうだったか、具体的に教えてもらいましょう。

「気が利くタイプじゃない!」と言われてしまった人は、周りの人の中で「この人は気が利くなあ」と感じる人の行動を注意深く観察してみることをお勧めします。

次回は「採用の決め手となるポイント⑤-コミュニケーションスキル」です。

田辺 康広(たなべ やすひろ) SOLAC Corporation 代表 www.solac.net

第4回 採用の決め手となるポイント③-常識度-

「あの人は常識がない!」と言う人がいます。常識とは、「誰もが持っているべき知識や判断力」という意味ですが、ここでは、知識や判断力だけでなく、別の意味も含んでいます。

◆◆常識のない人とは?◆◆

「面接の時は服装や身だしなみには気を付けるのが常識だが、カジュアルな格好でやって来る人がいる」
「挨拶の際に名刺を渡したが、片手で受け取られた」
「座ったとたんに足を組んで椅子の背に背中をもたれた」
「とても大人とは思えない言葉づかいしかできない」

つまり、「社会人としての基本的なエチケットが身についていない」、それが「常識がない」といわれる原因です。

面接の際にそのような常識のなさを面接官に見せてしまうと、それだけで採用の対象から遠のいてしまいます。なぜなら、顧客に会社の恥をさらすことになったり、チームメートとして他の社員と気持ちよく働けないと判断されるからです。

◆◆身に付けておくべき常識◆◆

「常識がある」と面接官が判断する点は3つあります。
1つ目は「言葉づかい」です。友達言葉を使うのは問題外ですが、敬語や丁寧語が適切に使えることが必要です。また、面接官はあなたの気分をほぐすためといって、雑談をしかけることがあります。だからと言ってあなたがカジュアルな言葉で話してもよいということにはなりません。

2つ目は「ビジネスマナー」です。特に日系企業では厳しくチェックされることがあります。特に次の点には気をつけましょう。

  • 面接の初めと終わりにはきちんと挨拶をする
  • 名刺をもらう時は、「頂戴いたします」と言葉を添えて、両手で受け取る
  • 椅子に座るように言われるまでは座らないのがマナー。座ってからも背筋を伸ばしてよい姿勢を保つ

最後に「不快な気分にさせない配慮」です。自分の事ばかり話したり、人の話を最後まで聞かなかったり、自分の話を途中でやめるなど、相手をいやな気分にさせる人は常識がないと思われます。
言葉づかいやマナーは、すぐには身につきません。自信がない人は周りにチェックしてもらい、面接までに身に付けておくことが大切です。

次回は 採用の決め手となるポイント④ -気の利かせ方- です。

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第3回 採用の決め手となるポイント②-やる気・意欲-

企業には「経営目標」というものがあります。その目標を達成するために、社員は与えられた職務において、さらにそれぞれの目標を持ち、達成するために仕事をすることが期待されます。それが企業の目標の達成につながるからです。

「ただ、与えられた仕事を片付ければいいだろう」と思うような人は、企業にとって魅力的とは言えません。

◆◆あなたの「気力充実度」は?◆◆

履歴書や面接時の話から、あなたが、募集するポジションの職務を遂行するための知識や技術、経験を持っていると判断しても、それらの能力を仕事上で発揮しようというあなたの「意欲」が感じられなければ、採用の決め手にはなりません。

知識・技術・経験をもっていても、それらを積極的に活かそうとするあなたの「気力充実度」を同時にみせなければ、会社にとってはあなたを「即戦力」とは感じません。

あなたは指示された仕事にむかう時に、「私じゃなくてもいいんじゃないの」とか、「あの人とはやりたくない」と思うことがあっても、その気持ちを克服して引き受けることができますか。

「一生懸命やったって、給料が上がるわけでもない」という気持ちをポジティブに変えることができますか。

ポジティブな態度で仕事に向かわせることができることは、あなたがアピールすべき素晴らしい能力なのです。

◆◆あなたの「意欲」を見せるには?◆◆

「意欲」というものを、相手に伝えるのは、やさしいことではありません。「やる気があります!」と言うだけでは、面接官を信用させるには不十分です。

面接で次のような質問をされることがよくあります。「かりに、当社が開発した新製品のマーケティングイベントが、1ヶ月後に行われるとします。もしあなたがマーケティングの責任者だとしたら、どのように準備を進めていきますか?」

このような質問を通して、難しい仕事を指示された時に、「自分にはとうていできない」「自分には経験がない」「時間が足りない」などと理由をつけて簡単にあきらめてしまうタイプか、チャンスと受けとめて持っている能力を最大限に発揮しながらチャレンジするタイプなのか、企業はそこを見極めようとするのです。

あなたが応募する職種に関して、勉強したり、技術をさらに向上させるために行なっていることがあれば、その理由も添えて積極的にアピールすべきです。常に目標を持って努力する人材を、企業は求めているのです。

次回は「採用の決め手となるポイント③-常識度-」です。

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第2回 採用の決め手となるポイント①-スキル・知識・経験-

◆◆「この会社で働きたい」でなく、「この仕事がしたい」◆◆

日本では、仕事の内容というより、会社名で就職先を選ぶ傾向があります。一方アメリカでは、「その仕事」のプロフェッショナルを目指して就職先を選びます。つまり、自分のキャリアを大切にしているのです。
もちろん企業側も、そのような視点であなたを見ます。つまり会社が募集するポジションについて、あなたに必要とされる技術や知識が十分備わっているかどうかを判断するのです。なぜなら企業は「即戦力」を必要としているからです。特に昨今は売り手市場です。「すぐに仕事ができる人材」が求められています。

◆◆面接でチェックされる3つの領域◆◆

  1. スキル
    あなたが応募する職種について、必要な技術を身に付けているかということを判断します。専門的技能を必要とするポジションでは欠かせません。
  2. 知識
    必要な専門的知識を十分に持っているかどうかを判断します。応募する企業の業種についての知識も必要です。
  3. 経験
    関連する職種に、勤めた経験を問われます。さらにその経験の中で何を学んできたかを質問されます。

面接官は、あなたが履歴書に記入した内容を、より具体的に知ろうとします。
スキルや知識だけでなく、あなたが過去の経験で学んだ事を、採用するポジションで実際に活かすことができるかどうかを判断するためです。

◆◆あなたは何を持っていますか◆◆

ここであなたが応募する仕事に関して、「何を持っているか」をもう一度確認しましょう。そして自信を持ってアピールできるものと、努力しなければならないものとをすぐに整理して下さい。

「足りない」、「努力が必要だ」と思うものがあれば、すぐに行動に移してください。同じ職種を目指している人や、実際にその職種で仕事をしている先輩の話を聞くという事も有効な方法です。

「スキルや知識を十分持っている」と自信を持っていても、より具体的に説明できなければなりません。面接官にあなたの「自信」を伝え、あなたを「即戦力」として判断させることが肝心なのです。

次回は「採用の決め手となるポイント②-やる気・意欲-」です。

田辺 康広(たなべ やすひろ) SOLAC Corporation 代表 www.solac.net

第1回 面接に対する不安、ありませんか?

転職を考えている皆さん、そしてこれから新しい仕事に就こうとしている留学生の皆さん、就職活動における不安や悩みはありませんか?

「面接のときに、どんなことを聞かれるのか分からない」「自分自身をうまく表現できるか心配」。そんな声をよく耳にします。それにお答えするのが、今回からシリーズでお送りする、「成功する就職面接」講座です。

面接官はあなたが履歴書に書いた学歴や知識、経験だけでなく、あなたの社会人としての素養や人間性も判断します。企業に「是非、一緒に働きたい」と思わせるために、あなたに今足りないものは何か、それを身につけるにはどうすればよいのかを、理解する必要があります。

◆◆この講座が教えること◆◆

  1. 採用の決め手となるポイント
  2. 面接で聞かれるポイント
  3. 面接の流れ(実践編)
  4. 面接での話し方・態度
  5. 成功するためのちょっとしたアイディア

このシリーズでは上記の5つの項目について解説していきます。

面接は限られた時間の中で、あなた自身を精一杯表現する場です。しかも面接中は誰もが緊張の絶頂です。面接官に会った瞬間にすべてを忘れて後悔した経験はありませんか。

何を答えるか、どう表現すればよいのかをあらかじめ整理しておけば、余裕を持って面接に臨めます。

◆◆あなた自身を見つめる時間をもとう◆◆

まずあなた自身を見つめて下さい。

「あなたは社会人として、常識のある方だと思いますか。」
「人に誇れる得意なことはありますか。それを仕事に活かせますか。」
「あなたは仕事を探す時、会社名でなく、職種やポジションで決めていますか。」
「自己表現のスキルを持っていますか?」
「あなたは企業に「欲しい!」と思わせる自信がありますか?」

「自分はどうありたいのか」「何が足りないのか」「何が苦手なのか」と自分自身を正確に理解し、障害となる問題点を克服していかなければ、いくらすばらしい知識や技術を持っているあなたでも、望む結果をいつも得られるとは限りません。

面接という1時間のドラマを成功させるには、「十分な準備」が必要なのです。
 
次回は、「採用の決め手となるポイント①-スキル・知識・経験-」です。

田辺 康広(たなべ やすひろ) SOLAC Corporation 代表 www.solac.net